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大木 繁夫; 岩井 武彦*; 神 智之*
JNC TN9400 2000-080, 532 Pages, 2000/03
実用化戦略調査研究で検討対象となっている冷却材及び燃料形態の異なる高速炉について、実用化高速炉の資源有効利用性及び環境負荷低減性を評価するための基礎データを得るために、マイナーアクチニド核種(Minor Actinide nuclides,MA)の消滅特性解析を行った。対象炉心は、1)ナトリウム冷却酸化物燃料炉心、2)鉛冷却窒化物燃料炉心(BREST-300)、3)炭酸ガス冷却酸化物燃料炉心(ETGBR)、4)鉛冷却酸化物燃料炉心、5)ナトリウム冷却窒化物燃料炉心(Heボンド、Naボンド)、6)ナトリウム冷却金属燃料炉心である。冷却材及び燃料形態とMA消滅特性の関係について次の結果が得られた。・MA変換率には燃料形態に関して「酸化物金属窒化物」の大小関係が見られる。窒化物燃料及び金属燃料は酸化物燃料に比べ中性子束レベルが高くなることがMA変換率向上の主要因である。・冷却材種別に関してはMA変換率に「鉛ナトリウム炭酸ガス」の関係が見られたが、これらの炉心間では炉出力等の炉心基本特性、炉心設計思想が統一されていないことから、違いが冷却材に起因するのか炉心設計に起因するのか明らかでない。・上述の燃料形態及び冷却材の違いによるMA消滅特性の変化度合いは比較的小さい。
加藤 敏郎*; 加瀬 健
PNC TJ8603 92-001, 22 Pages, 1992/03
ウランの核分裂生成物中の長寿命核種の原子炉による消滅処理をおこなうための可能性を調べるためにそれらの核種の中性子捕獲断面積の値について調査と断面積の測定を行なった。SUP137/Csについては平成元年度に捕獲断面積、平成2年度に共鳴積分の測定を行なった。また、SUP90/Srについては平成2年度に捕獲断面積の測定を行なった。これらの結果はすでにそれぞれの年度の報告書にまとめてある。平成3年度にはSUP90/Srの中性子捕獲断面積の確認を行なった。また、SUP135/Csの捕獲断面積測定の予備実験も行なった。一方、これらの実験と平行してその他の核分裂生成核種SUP85/Kr,SUP93/Zr,SUP99/Tc,SUP107/Pd,SUP129/I,SUP135/Csの測定値の現状についての調査も行なった。SUP135/Csの捕獲断面積測定はほぼ15バーン程度の値が得られた。データ調査の結果は実測値は非常に少ないことを明らかにした。